星の庶民様の天体観測記

ゆるりと天体観測。

バラ星雲・燃える木星雲 他/冬の天体色々観てみた 『Unistellar社のeVscopeで天体観測』~星の庶民様の天体観測記~(2020.12.18-19)

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eVscopeについて

天文ファンの間で近頃話題に挙げられている、Unistellar社の『eVscope』。クラウドファンディングで従来の望遠鏡より100倍パワフルを謳い文句に、登場してから瞬く間に有名になりました。

 

この記事の読者はeVscopeが何者なのかは既にご存知だと思いますので、製品の紹介は割愛いたします。知りたい人は↓からどうぞ。

camp-fire.jp

unistellaroptics.com

 

ちなみにeVscopeの注文、開梱、組み立て等の記録はこちら!ご参考までに^^

hoshisyomi.ikibito.info

hoshisyomi.ikibito.info

hoshisyomi.ikibito.info

 

観測環境

日時  2020.12.18-19
場所  八王子中心街から徒歩圏内
気温  約1℃
 やや風あり
月齢  3.4-4.4(三日月)

 

eVscopeで冬の天体をいろいろ観てみます!

さぁ、まだ手に入れたばかりのeVscopeですが、だいたい使い方も分かってきたところで、冬の天体をいろいろ観ていきたいと思います!

 

バラ星雲/Rosette Nebulaを観てみる

まずはかの有名なバラ星雲にしたいと思います。ただ、オリオン大星雲に比べ淡く、これまで一眼でチャレンジしたことはありますが、撮れたためしがありません。とても大きな天体で、eVscopeの画角に入らないことは分かりますが、どんな感じで見えるのか楽しみです。

ばら星雲(ばらせいうん、英: The Rosette Nebula 、NGC 2237-9, 2246、Caldwell 49)は、いっかくじゅう座の方向にある散光星雲(HII領域)である。赤いバラの花飾り(ロゼット)のような姿であることから「ばら星雲(バラ星雲)」とよばれている。

引用元:ウィキペディア

 

いっかくじゅう座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて2分程度露出した様子です。見て分かる通り、バラの赤色はどこにもありません・・・(泣)

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流石に2分程度では難しいのか、八王子中心地の光害バリバリ地域からは無理なのか・・・。

8分ほど粘った結果がこちら。

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あまり変わり映えはしませんでしたので、あとから携帯アプリで調整してみました。それがこちら。画像は荒くなってしまいましたが、確かにそこにバラがありました!ただ、やはり画角に入り切れておらず、バラ星雲の中心部しか写っていません。

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今回はこんな程度でしたが、これでも初めてバラ星雲を認識することができ、とても嬉しいです!いつかモザイク合成で全体を捉えたいですね!

 

燃える木星雲/Flame Nebulaを観てみる

続いて、オリオン座の有名な星雲のひとつである、馬頭星雲のすぐそばにある燃える木星を観察したいと思います。この星雲は結構写りやすく、初心者向けの天体でもあると思います。eVscopeでどのように観えるか楽しみです。

NGC 2024は、オリオン座の散光星雲である。
NGC2024に対し、オリオンのベルトの最も東の星ζ星は、高エネルギーの紫外線を照射し、星雲内の大きな水素ガス雲から電子を飛び出させている。 また、電子と電離した水素を再結合する事が多々ある。 星雲の明るく輝くガスの正面に位置する暗い部分は濃いガスと塵である。 NGC 2024は、オリオン座分子雲の一部である。

引用元:ウィキペディア 

 

上述の通り、オリオン座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて20秒程度露出した様子です。なにかがあることは確認できますが、とても燃える木には見えません。

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11分ほど露出したのがこちら。20秒の時と比べてかなりはっきりとしたのが分かると思います。ここまでくると、燃える木と言えそうですね。

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こちらも撮影後アプリで簡易的に調整しました。それがこちらです。Flameと名付けられている理由が良く分かりますね。

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ランニングマン星雲/ Running Man Nebulaを観てみる

続いて、オリオン座の星雲からもう一つ、M42オリオン大星雲のすぐそばにあるランニングマン星雲を観察したいと思います。多くの場合、オリオン大星雲とセットで撮影されますよね。

Sh2-279は、HII領域であり、オリオン座にある反射星雲を含む明るい星雲です。一般にランニングマン星雲として知られています。NGC 1973、NGC 1975とNGC 1977暗い不透明領域によって分割されます。散開星団NGC1981も含まれています。

引用元:ウィキペディア 

 

上述の通り、オリオン座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて5分程度露出した様子です。うっすらと走っている人がいそうだなというのが分かります。

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これをアプリで調整して強調してみます。これでだいぶはっきりとしました。ただ、個人的には走っている人というより、両手を挙げてはしゃいでいる人にしか見えません笑

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M79球状星団を観てみる

続いて、気分を変えて球状星団を狙ってみようと思います。うさぎ座のM79球状星団にします。(うさぎ座って空で認識したことが無かったですが、きちんとうさぎの形してますね)

M79(NGC 1904)はうさぎ座にある球状星団である。

引用元:ウィキペディア  

 

上述の通り、うさぎ座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて60秒程度露出した様子です。どの球状星団もそうですが、星雲に比べて明るいので、露出時間が短くてもよく分かります。

中心からずれてしまった・・・。

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31分ほど露出したのがこちら。60秒の時と比べて劇的な変化はありませんが、より小さな星まで写っています。

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少々調整したのがこちらです。

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NGC2403銀河を観てみる

さらに気分を変えて、今度は銀河を観察してみます。きりん座のNGC2403銀河にします。

NGC 2403(Caldwell 7)は、きりん座の方角にある渦巻銀河である。この銀河は1788年にウィリアム・ハーシェルによって発見された。M81銀河団の一員であり、地球からの距離は約800万光年である。北側に伸びる腕は、NGC 2404と繋がっている。

引用元:ウィキペディア  

 

上述の通り、きりん座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて36秒露出した様子です。短時間の露出でも銀河があることが認識できます。

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10分ほど露出したのがこちら。だいぶはっきりしたのと、ノイズも減っていますね。

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その後調整したのがこちらです。綺麗な渦巻き銀河ですよね。緑色のホットピクセルが出ていますね・・・。ダークフレームを撮っておけばよかったです・・・。(eVscopeのダークフレームの取得方法についてはこちらから)

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オイスター星雲/Blue Oyster Nebulaを観てみる

最後に、きりん座のオイスター星雲にチャレンジしてみたいと思います。見かけの等級は13等級と、かなり暗い天体で、eVscopeでどこまで捉えられるか見ものです。

NGC 1501は、きりん座の星座にある複雑な惑星状星雲で、1787年8月27日にウィリアムハーシェルによって発見されました。オイスター星雲としても知られています。

引用元:ウィキペディア 

 

上述の通り、きりん座に位置しています。※下図の赤丸の位置。

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実際に導入してみます。

こちらは導入後エンハンストビジョンをかけて60秒程度露出した様子です。何も写らないんじゃないかと心配でしたが、思いのほかしっかりと写っています。この時点で青色であることも認識できますし。

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5分ほど露出したのがこちら。それほど変わり映えはしませんね。

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調整後がこちら。よく見ると、この天体特有の泡状の構造も見えるような気がします。(先入観かな・・・?)

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おわりに

今日はここまで!まだまだ見たい天体がたくさんあるので、楽しみです^^/

ここまで読んでいただきありがとうございました(^^♪

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筆者:星の庶民様

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