月/Moonを綺麗に撮影したい!『Unistellar社のeVscopeで天体観測』~星の庶民様の天体観測記~(2021.11.26-27)
eVscopeについて
天文ファンの間で近頃話題に挙げられている、Unistellar社の『eVscope』。クラウドファンディングで従来の望遠鏡より100倍パワフルを謳い文句に、登場してから瞬く間に有名になりました。
この記事の読者はeVscopeが何者なのかは既にご存知だと思いますので、製品の紹介は割愛いたします。知りたい人は↓からどうぞ。
ちなみにeVscopeの注文、開梱、組み立て等の記録はこちら!ご参考までに^^
〇総合ギャラリー(eVscope)はこちら
観測環境
定番の天体をやっと・・・!
今回は定番の天体である月をやっと記事にします。eVscopeを購入してからちょくちょく観てはいたのですが、なにかと記事にするタイミングを失い・・・。eVscopeは惑星や衛星を観るのは得意ではないのですが、画像処理によりちょっとだけ改善して綺麗に表現してみました!
月 /Moonを観てみた
今回は満月ではなく、ほぼ下弦のころの月の撮影にチャレンジしました。クレーターを撮影したかったからです。流れとしては、複数の写真を撮影し、それを画処理ソフトでスタックしてノイズ除去、鮮明化していきます。eVscopeは解像度が高いわけでは無いので、普通に撮って出しだとのっぺりした月の写真にしかなりません。そこらへんも比較していきたいと思います。
月(つき、独: Mond、仏: Lune、英: Moon、羅: Luna ルーナ)は、地球の唯一の衛星である。太陽系の衛星中で5番目に大きい。太陽系の中では最も内側に存在する衛星。地球から見て太陽に次いで明るい。
古くは太陽に対して太陰とも、また日輪( = 太陽)に対して月輪(げつりん)とも言った。
引用元:ウィキペディア
月や惑星は、エンハンストビジョンをかける必要はなく、手動でゲインや露光時間を調節して綺麗に見えるように設定します。どのくらいがちょうどよいかわからない場合は、Unistellarのヘルプサイトに参考の設定値が掲載されていますので参考にされてみてください。(なぜか月が惑星にカテゴライズされていますが(;^_^A)
月・惑星の観測について
惑星
衛星
ゲイン (dB)
露光時間(ms)
ゲイン (dB)
露光時間(ms)
月
0
5-20
金星 0
0.3-10
火星
5
5-30
5
10-30
25
100
5
5-20
25
100
引用元:ユニステラ社ヘルプ・お問い合わせ
こちらはオーバーレイ(円形の日時などを示した枠)を表示した状態で取得した画像です。もともと月はeVscopeの画角ギリギリなので、オーバーレイを表示したままにすると月の周辺が大きく削られてしまいます。
次に、オーバーレイをオフにした状態で取得した画像です。(設定からオフにできます。)これならギリギリ収まっていると思います。ただ、やはり解像度が悪いですよね・・・。
ちなみに、もう少し拡大したい場合は、画面を2本指でピンチアウトさせて拡大表示することができます。ただし、その状態で画像を取得することができないので(私が知る限り)、そのままスクショします。↓のような感じです。(スクショ後、いらない部分をトリミングしています。)
参考までに、私のiPad上でどのように表示されているのかをお見せします。画角ギリギリなのでシビアな追尾が求められますが、きちんと追尾されていることが分かると思います。
月の画像をスタック処理してみた
続いて、撮って出しでは解像度の粗いeVscopeの月画像を、スタック処理で少しでも改善してみようと思います。
今回はRegistax6というフリーソフトを使用し、7枚の画像をスタックしてみました。
Registax6のダウンロードはこちら。
使い方はいろいろな人が解説ブログを書いていたので、それらを参考に見様見真似でやってみました。
7枚スタックしてWavelet処理を適当に行なった結果が以下です。
また、撮って出しの画像と比較したのが以下です。だいぶエッジが際立って、シャープな画像になったと思います。
eVscope+画処理で、初心者が楽しむレベルとしてであれば、無限の可能性を秘めていますね!
次は満月もきれいに撮ってみたいです^^/
おわりに
今日はここまで!まだまだ見たい天体がたくさんあるので、楽しみです^^/
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^♪
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筆者:星の庶民様